家族が壊れたのは、自分のせいだと思ってしまうとき

子どもの頃の出来事って、
大人になってから振り返ると、驚くほど「自分中心の世界」で理解していたんだなと思うことがあります。

もちろん、それは悪い意味ではなくて、子どもってそういうふうにしか世界を理解できないんですよね。 例えば、こんなケースがあります。

ある日、子どもがお父さんに反抗した。
言い返した。
腹を立てたお父さんは家を出て行き、そのまま戻ってこなかった。

そして両親は離婚した。

すると子どもは思うんです。

「私があんなことを言ったからだ」
「私が家族を壊したんだ」
「私が悪かったんだ」

って。
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子どもから見える世界って、とても狭いんですよね。 でも、それは責めている意味ではなくて、子どもにとって家庭は“世界そのもの”だからなんです。

「私が言い返した」

「お父さんが出て行った」

「家族が壊れた」

というふうに、目の前で起きたことを一直線につなげてしまう。 でも、大人になってから、そして心理学を学んでから思うんです。 本当に、子どもに言われた一言だけで、父親は家を出て行くのでしょうか?
 もし本当にそれだけで家を出て行き、そのまま戻らず、離婚にまで至るのだとしたら、きっとその前に、夫婦の間には長い時間をかけて積み重なっていたものがあったはずなんです。

言えなかった不満。
我慢。
孤独。
すれ違い。
疲弊。
諦め。
逃げたい気持ち。

いろんなものが、もうずっと前から存在していたのかもしれません。 そして、もしかしたら子どもの方が、その空気を先に感じ取っていたのかもしれないんですよね。

家庭の中の張りつめた空気。
父と母の間の違和感。
言葉にはならない不穏さ。

子どもって、大人が思っている以上に空気を感じています。 だから、その不安定さに巻き込まれて、反抗したり、つらく当たったりしたのかもしれない。 でも子どもには、そんなふうに全体を見る力はありません。 だから、“最後のきっかけ”だけを見て、

「全部、自分のせいだ」

と思ってしまうんですよね。 そして、この感覚を持ったまま大人になると、

「本音を言うと人が離れていく」
「摩擦を起こすと大変なことになる」
「私が我慢しないと関係が壊れる」

そんなふうに感じやすくなることがあります。 だから、空気を壊さないようにしたり、相手の不機嫌を先回りして察したり、自分より場の安定を優先したりする。 周囲からは「優しい人」に見えるかもしれません。 でもその奥には、

「関係が壊れる怖さ」

が隠れていることもあるんです。

過去の話だけで終わらせない

そしてもうひとつ、大切なことがあるんじゃないかなと思うんです。 それは、この気づきを「過去の話」だけで終わらせないこと。 「家族を壊したのは自分かもしれない」という感覚を抱えてきた人は、今この瞬間にも、似たような動きを人間関係の中で続けていることが多いんですよね。

本音を飲み込む。
相手の不機嫌の予兆を、いち早く察知する。
場が少し乱れそうになると、自分が引く。
「私さえ我慢すれば」と思う。

周りからは「優しい人」「気が利く人」に見えるかもしれません。 でもその奥には、ずっと前から続いている、小さな仕事があるんです。IMG_8905

  それは…家族を壊さないように、空気を守る仕事。 あの頃の子どもは、不安定な家庭の中で、自分にできることを必死に探していたんですよね。 そして、その続きを、大人になった今も、知らず知らずのうちに続けている。 だからもし、今の人間関係の中で「私が黙っていないと」「私が我慢しないと」と感じる瞬間があったら、その奥にいる小さな自分に、こんな言葉をかけてあげられたらいいんじゃないかなと思うんです。

「あれは、あなたが壊したんじゃないよ」
「あなたはただ、その空気に巻き込まれていただけだよ」
「もう、ひとりで家族を守らなくていいんだよ」

すぐには信じられないかもしれません。 何度言っても、揺り戻されるかもしれません。 でも、その言葉を自分にかけてあげる回数が、一度、また一度と増えていくたびに、子どもの頃に書き込まれた脚本は、少しずつ書き換わっていくんじゃないかなと思います。

だから、どうしたらいいのか

そして、そのために最初から大きく変わろうとしなくてもいいんですよね。 例えば、

「本当は嫌だったな」
「今、ちょっと無理して合わせたな」
「また私が空気を守ろうとしてるな」

そんなふうに、自分の小さな感覚に気づいてあげること。 今までずっと、“周りの空気”を優先してきた人が、“自分の感覚”にも少し意識を向けてあげること。 その積み重ねが、「私が全部背負わなくてもいいのかもしれない」という、新しい感覚につながっていくんじゃないかなと思います。
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📖 講座のお知らせ

6月にZoomで心理学講座を開く予定にしています。

タイトルは
「親から手渡された見えない脚本~自分の人生を自分の手に取り戻すために」
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私たちは、自分の人生を、自分の意思で選んで生きているつもりでも
よくよく見ていくと、親から受け取った「生き方の型」を、知らないうちになぞってしまっていることがあります。 講座では、エリック・バーンの人生脚本論をベースに、自分が今も脚本通りに生きていることを教えてくれる「四つのサイン」…恒常性、ドライバー、偽りの自己、反復強迫…などを用いながら、自分の中にある「見えない脚本」に、少しずつ気づいていきます。 そして、気づいたその瞬間から、人生の主導権は、もう一度あなたの手に戻ってくるんですよね。 もし今日の記事を読みながら、「これはどこかで自分のことかもしれない」と感じる瞬間があったとしたら
それはきっと、あなたの中の小さな自分が、「そろそろこの脚本を、自分の手に取り戻してもいいよ」と、教えてくれているサインなのかもしれません。
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📅 日時:6月18日(木)19:00〜20:50
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✉️ お申込み締切:6月17日(水)15:00




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