子ども時代の家族関係が、大人の恋愛を形づくる
最近、動画を作りながら過去の原稿を整理しています。
YouTubeの動画制作を続けていると、「あの話をもう少し丁寧に伝えたいな」と思うことがあって、昔の講座資料を引っ張り出してくることがあるんです。
そうやって古いファイルをひとつひとつ開いていたら、2021年に開催した心理学入門講座のテキストとスライドが出てきました。
もう4年以上前のことなんですよね。懐かしいなと思いながら読み始めたら、これが止まらなくて。当時の自分が一生懸命作った資料なんですけど、改めて読み返してみると、「ああ、これって今の自分にも刺さるな」と思うことがたくさんあったんです。
心理学って、そういうところがあると思うんです。
知識として知っていても、その時の自分の状態によって、受け取り方がまったく違うんですよね。同じ言葉が、ある時は頭でわかるだけで終わって、またある時は胸にすとんと落ちてくる。
今回は、まさにそういう感覚で、この講座の内容を動画にしました。
今回のテーマは「反復強迫」。 同じパターンを繰り返してしまう心の仕組みについてです。
「どうしていつも同じような失敗をするんだろう」「また同じ相手を選んでしまった」「わかってはいるのに、やめられない」。
そんな経験、一度や二度はあるんじゃないかなと思うんです。
講座の中では、人間を気球にたとえました。
私たちは本来、自分の意志で行き先を決めて、自由に飛んでいける存在なんです。でも、気球のバスケットにはたくさんの「おもり」がついていて、それがなかなか高く上がれない原因になっている。
そのおもりの正体が、罪悪感、無価値感、恐怖感、不安感といった感情です。
これらは大人になってから突然現れたわけじゃなくて、子どもの頃に一生懸命生きるために、自分でつけていったものなんですよね。
良い子でいるために、愛されるために、居場所を守るために。
おもりは、あの頃の自分を守ってくれた装備だったんです。
「なぜやめられないのか」には、ちゃんと理由がある
資料を読み返しながら改めて気づいたのは、「おもりを外せないのは、意志が弱いからじゃない」ということでした。
反復強迫というのは、幼い頃に解決できなかった心の痛みを、大人になってから無意識に再現して、やり直そうとする働きのことです。
「この人を助けられたら、昔の自分が救われる気がする」「この関係を今度こそうまくいかせたら、あの頃の悲しみが消える気がする」。
そういう無意識の動きが、同じパターンを繰り返させてしまうんです。
そしてもうひとつ、これが大事なんですが、おもりがついている状態って、慣れ親しんでいるから、どこか落ち着くんですよね。
「自由になりたい」と思いながらも、いざおもりがなくなったら、「どこへ飛んでいけばいいかわからない」と怖くなってしまう。
だから、おもりを外すのがそう簡単じゃないのは、ある意味とても自然なことなんだと思います。
自由が怖くなることも、あるんです
長く抱えてきたものを手放す時、人は「これで軽くなる」はずなのに、同時に不安にもなります。 それは後ろ向きだからではなく、知らない場所へ向かう怖さがあるからなんですよね。
まず、気づくことから
じゃあどうすればいいのかというと、最初の一歩は「気づくこと」なんです。
おもりを無理に引きちぎらなくていい。「あ、また同じパターンかも」と気づくだけで、問題の半分は解決したと言われています。
気づいた瞬間から、人は翻弄される子どもではなく、自分で人生を選べる大人に戻れる。私はその感覚を、この2021年の資料を読みながら、もう一度思い出しました。
知識として持っていることと、腑に落ちていることは違うんですよね。でも、腑に落ちる瞬間って、こういうふうにふとした時にやってくるものなんだと思います。
昔の自分が書いた言葉に、今の自分が教えられる。そんなこともあるんですよね。
動画では、このおもりたちをキャラクターとして登場させながら、できるだけやさしくお伝えしています。
よかったら、見ながら自分の「おもり」に思いを馳せてみてください。
何度も繰り返してしまうことには、だめな理由ではなく、守ろうとしてきた理由があるんだと思います。
そう思えるだけでも、自分の見え方は少し変わってくるんじゃないでしょうか。
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