パンチ君が映し出した、あなた自身の「優しさ」の正体
千葉県市川市の動植物園で、あるニホンザルが話題になりました。名前はパンチ君。
彼は今、お気に入りのオランウータンのぬいぐるみをギュッと抱きしめて歩いています。
理由は…育児放棄されてしまって飼育員さんにお世話をしてもらったのです。ひとりぼっちになるのでオラウータンのお人形をもらった…らしいのです。その姿を見て、あなたはどう感じましたか?
「なんて可愛らしいんだろう」と目を細める人もいれば、「なんだか胸の奥がキュッとして、切なくなる」と感じる人もいるでしょう。
同じひとつの光景なのに、私たちの受け取り方は驚くほど十人十色です。心は「映写機」のようなもの
心理学には「投影」という言葉があります。
これは、自分の心の中にある感情や記憶が、外の世界にあるものに映し出される現象のこと。たとえるなら、私たちの心は「映写機」で、パンチ君は真っ白な「スクリーン」のような存在です。
パンチ君に「献身的な愛」を感じるなら、それはあなたの中に、誰かを慈しみたいという深い優しさが溢れている証拠です。
パンチ君に「孤独や切なさ」を感じるなら、それはあなたの中に、大切に扱われべき繊細な記憶が静かに眠っているのかもしれません。
パンチ君が何かを語っているのではなく、あなたの心の中にある「宝物」や「痛み」が、彼の姿を借りてそっと顔を出してくれたのです。
世界の色を決めているのは、あなたの心
私たちはつい、「あの出来事のせいで悲しい」
「あの人のせいで苦しい」と、感情の原因を外側に探しがちです。けれど、パンチ君の映像を見て涙がこぼれるとき、その涙の源は、他ならぬあなた自身の内側にあります。
何かに心が動かされる瞬間。それは、あなたが自分自身の「心のフィルター」に気づくためにあるのかもしれません。
「ああ、私は今、こんなふうに世界を感じているんだな」
そうやって自分の感情を否定せずに受け止めることは、自分自身をギュッと抱きしめることと同じくらい、優しい行為ではないでしょうか。
おわりに
パンチ君は今日も、私たちが映し出したいろんな感情も、何も知らない顔でぬいぐるみを抱えて歩いています。
彼はただそこにいて、私たちの心を映し出す「窓」になってくれているだけなのです。もし、彼の姿を見て優しい気持ちになれたのなら…
その優しさは、パンチ君が持ってきたものではなく、もともとあなたの中にあったものだということを伝えたくて書いてみました。今日、あなたのスクリーンにはどんな物語が映っていますか?
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