みんなどんな人生を生きているんだろう?


「みんなどうやって生きてるのかなって?」 ヌーラのつぶやきに、3人の視線が集まった。
黒板には今日の授業タイトル「人の生き方を理解するための構造的視点」が書かれている。
帰り支度をする生徒たちが教室を後にしていく中で、最後まで席を立たなかった4人がいた。
この四人については以前紹介しているので、まだのかたはこちらで確認してくださいね。

ペトラ:「今日のテーマって難しかったけど、なんか……今まで生きてきた中で見えなかったものが、ちょっとだけ見えた気がする」

ヴェント:「うん。安心とか不安とかよりもっと深い“前提”みたいなものがあるって……たとえば、私って何かを決めるとき、他人の目を基準にしてたなって改めて思った。何か比較するものがあるって、自分を再確認するね」

カエル:「僕も、“こうしなきゃ”って思ってやってきたけど、それって自分の本音じゃなかったのかもしれない。何かに突き動かされてやっていたというか…」
ヌーラ:「あのさ……授業の最初で先生が言ってたこと、もう一回見てみない?
“人の生き方には構造がある”ってやつ」
そう言ってヌーラは、授業中にとったノートを開いた。
- ① 役割で生きる:「母親だから」「上司として」…“正しさ”を軸に生きる
- ② 評価で生きる:人の目が基準。SNSや成績など“外”を基準に
- ③ 恐れから生きる:失敗・批判を避けて選ばない生き方に
- ④ 快だけを求める:心地よさ・安心だけにとどまろうとする
- ⑤ 傷ついた過去から生きる:「どうせ私なんて」が自動的に選択を決める
- ⑥ 信念・ミッションで生きる:強い軸で前に進もうとする人
- ⑦ 揺れながら探している:「まだわからないけど、探してる」状態

「あの人は、なぜあんな生き方を?」
ノートを見ながら、会話が再び動き出す。ペトラ: 私の母さんは①だと思うな。
自分の感情とかは後回しで、ずっと「家族のために」って頑張ってきた。
それを見ていたからかな…私は…正しさから外れられなかったんだと思う。
ヴェント: うん。でも、それってほんとは「嫌われたくない」とか「責められたくない」って③の要素もあるかもね。
カエル: 俺の弟は②そのまんまだよ。評価されることがすべてで、SNSの“いいね”がないと落ち込む。
ヌーラ: 僕の父は⑤かな。若い頃に挫折してから、「どうせ俺は」って言いながら、何もチャレンジしなくなった。父を見て育ったからかなあ?この世界がよくわからないんだよ。
ペトラ: でもさ、教授が言ってたよね。
「それぞれの構造には、その人がそうならざるを得なかった理由がある」って。
ヴェント: そう。だから、それを“責める”よりも「どんな構造の中でそうなったのか」を見ると、ちょっと楽になるって。
カエル: じゃあ、⑥の人ってどうなんだろう?
「信念で生きてる」って聞こえはいいけど、ちょっと怖いときもある。
ヌーラ: うん、周りが見えなくなって孤独になったり、無理をしすぎる危うさもあるって言ってた。
ヴェント:私は⑦かな。ずっと探してる感じ。自分が何ができるか?本当にわからない。でも、それってダメなことじゃないんだよね?
ヌーラ: 教授が言ってたよ。「構造は固定されたものじゃない。“知ること”で変わっていく」って。
構造には、その人なりの理由がある
ヌーラがノートを閉じかけたそのとき、カエルがつぶやいた。
ペトラ: うん。たとえば私の母が①「役割で生きる」ようになったのは、たぶん子どもの頃に親から「いい子でいなさい」ってずっと言われてたからだと思うのよ、時代は池もあると思うけど、すごく厳しく育てられたって言ってた記憶があるわ。
ヴェント: それ、自分の気持ちより“求められること”を優先しちゃう構造だよね。
カエル: ②「評価で生きる」もそうだと思う。
俺の弟、親に褒められた記憶がほとんどなくて、外の人に認められようと必死になっている姿をずっと見てきた…
僕は行動することで評価を得たいって考えるようになったけど、弟は親からの評価をあきらめて、外の世界でどれくらいの承認や評価を得られているかで自分を支えているようなんだ…。
だから、気分の浮き沈みは激しいよね…。
ヌーラ: 家の中で“見てもらえなかった”ってことだよね。だから、外の人の評価で自分を保とうとする。
ヴェント: ③「恐れから生きる」って、どう育てられたかも関係あるよな。失敗したときに「なんでできないの!」って責められる経験が続くと、挑戦するのが怖くなる。
ペトラ: 「失敗=ダメな自分」って刷り込まれちゃうんだよね。
ヌーラ:④の「快だけを求める」って、一見楽をしているように見えるけど、逆にすごく過酷な環境で育った人に多いと思う。
子どもの頃、安心できる場所がなかった人。いつも空気を読んで、気を張って…
だから、大人になってからは、“とにかく安心したい”ってなるのかも。
カエル:たしかに。僕の知り合いも、家に帰るとお母さんの機嫌がコロコロ変わるから、いつもピリピリしてたって。
そういうのって、「安心=油断」って覚えちゃうのかもしれないな。
ヴェント:だからこそ、本物の安心ってよくわからなくなって、
代わりに“心地よさ”とか“気持ちよさ”みたいな一瞬の逃げ場を求めるんだよな。
ペトラ:うん。安心って本当は「静かで地味なもの」だけど、
それを知らずに育つと、瞬間的な“快”ばっかり追いかけちゃう構造になるのかもね。
ヌーラ:今日の授業で、自分が安心を知らないってことを学んだかもしれない。
カエル:快楽に 逃げてるように見えるけど、ほんとは「これ以上壊れたくない」って防衛してるのかもしれないね。
ヴェント: ⑤の「傷ついた過去から生きる」は、ほんと深いと思う。たとえば、親からの否定とか、いじめとか。
ペトラ: ……先生が言ってたよね、「過去の出来事そのものよりも、“どう受け取ってしまったか”が構造を作る」って。
たとえば、同じように親に叱られても、「私が悪いんだ」と思った子と、「親の機嫌のせいだ」と思った子では、心の中にできる構造がまったく違う。
私は子どもの頃、親に注意されるたびに「またダメだった」って、自分を小さく丸めていった気がする。
ヌーラ: それ、あるかも……。
同じような経験でも、自分を責める人と、環境を見て「しょうがなかった」と思える人では、まったく違う生き方になるんだろうね。
ヴェント: ⑥の「信念で生きる」って人も、実は①~⑤のどこかで大きく傷ついたことがあるのかも。
カエル: 傷を見ないために、「何かを成し遂げる」ことにすべてをかける。それも一つの構造なんだね。僕も、動くことをやめられない背景に、こういう思いがあるのかもって…思ったよ。
ペトラ: ⑦の「探している」って、実は一番誠実かも。わからないことを、わからないまま抱えながら、自分の生き方を模索してる。
ヴェント: でも、それもしんどいよね。社会って、「ちゃんとした答えを持ってる人」を求めがちだから。「ちゃんとした答え」なんてどこにもないのにね。
ヌーラ: うん。でも先生が言ってた。「構造は“責めるもの”じゃなく、“見つめるもの”」って。
教室の窓から、夕暮れの光が差し込んでいた。
それぞれが自分の中にある構造に思いを巡らせながら、ノートを閉じる音が、静かに響いた。
おわりに
自分の人生をまるごと受けとめるための第一歩になるのです。
間違った人生もない
私は学生時代少しレールを外した娘にこういいました「「どんな生き方もある」と。
その時私自身が、どれほどの生き方があるかはわかっていませんでした。
それでも感じたのです。
どんな生き方を選んでも良いんだ…と。
心から応援しています。
I support you wholeheartedly.
#生きとし生けるものが幸せでありますように
#May all living things be happy!
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