立派な人に違和感を感じる。その正体
私たちはときどき、立派に見える人、賞賛をたくさん受けている人に対して、どこか違和感を感じることがあります。
そしてその違和感を「私の感覚がおかしいのかも」と押し込めてしまうことがあるんですね。
けれど、それを押し込めたままでいると、その感情はやがて自己攻撃として自分を傷つけ始めることもあります。
今日はそんなお話をしていこうと思います。
額縁ばかりが目立つ絵
たとえば、あなたがある有名な美術館に行ったとします。
広い展示室の中心に、ひときわ目立つ、重厚な金の額縁に囲まれた一枚の絵が飾られていました。
その絵の前には、たくさんの人が集まり、口々に賞賛の声を上げています。
「すばらしい」「さすがね」
あなたもつられて、その絵を見に近づいてみます。
でも……その額縁の中に描かれていたのは、キャンバスのすみっこに、誰かが急いで描いたような雑な絵。
あなたには、その絵の良さがどうしても分かりません。
「あれ? なんでこれが、そんなに称賛されているの?」
そんな感覚を覚えること、ありませんか?

額縁を磨くことに夢中だった私たち
この「額縁」は、人生の中で私たちが手に入れようとしてきた「外側」の象徴です。
学歴、職歴、肩書、年齢、品のいい話し方、きちんとした服装…
それらは、私たちを社会の中で受け入れられるために必要とされてきました。
でももし、額縁ばかりを磨くのに夢中になって、中の絵が空っぽだったとしたら?
人生の最後に、「見事な額縁を作ってきたなぁ」と満足しているそのとき、
誰かがこう言うかもしれません。
「この額縁、ください」
一瞬、うれしい気持ちになるかもしれません。
でも続けてこう言われたら…?
「中身はいらないので、額縁だけください」
そんなとき、胸の奥で、何かが音を立てて崩れるかもしれません。
それは、私たちが無意識に「中身も評価されたい」と願っていた証なのです。
いえ、中身こそ評価されたいはず…なのです。
そして、それが時々感じる『立派な額縁に入った絵への違和感』に通じるのです。
人が、豪華な額縁に踊らされて賞賛している姿。
それが『良し』とされる世界観への違和感…
まるで《裸の王様》の絵を見ているような恥ずかしさと共に
それを感じてしまう自分への疑い。

豪華な額縁に、自分の絵が見合っていないと感じるとき
中には「この額縁は親が望んだから」「世間体を保つために手に入れた」と感じている人もいます。
自分自身も、「この額縁にふさわしい中身ではない」と気づいている。
だからこそ、絵を実力以上に見せようとしてがんばりすぎてしまったり、
ほんの一言を言われただけで、すぐに怒ったり、傷ついたりしてしまう。
自分を守るために、攻撃的になってしまうのです。

額縁を持たない人の価値
一方で、「額縁なんて、私にはない」と感じている人もいます。
たとえば、不登校を経験した人、就職に失敗した人、早期退職をした人…
社会の“レール”から外れた経験を持つ人たちです。
彼らは、自分が持っているキャンバスに、まだ額縁がついていないことを恥じてしまう。
「私には何の価値もない」と思い込んでしまう。
でも、そのキャンバスには、あなただけが描いてきた色があります。
人と違うことで悩んだ経験、誰にも言えなかった痛み、何度も折れながら、それでも立ち上がってきた記憶。
それらは、すべて人の心を動かせるあなただけの“絵”になっているのです。

あなたの絵に合うフレームを選ぼう
確かに、どんなに美しくてもキャンバスだけだと頼りなく見えるかもしれません。壊れそう、破れてしまいそうで隠してしまうかもしれませんね。
だとしたら、自分に合ったフレームを、あなた自身の手で選ぶことができます。
たとえば、それは野の花で編んだような、やさしいフレームかもしれません。
洗練されていなくても、飾り気がなくても、
「これが私です」と言えるものを選べばいいのです。
誰かに笑われてもいい。
あなたの絵を見て、心を打たれる人がきっといます。

笑えるようになったとき、自由になれる
最後に
豪華すぎる額縁に、自分の中身が負けていると感じている人へ。
もしかしたら、あなたは「見合っていない」と言われるのが怖くて、びくびくしているかもしれません。
でも、もし勇気を出してこう思えたら…
「私の絵、しょうもないなぁ」って、笑えたとしたら。
そのとき、あなたはようやく自分の絵を、のびのび描き始められるのかもしれません。
「額縁に合わせてスキルアップしていこ!」でも良いし「このギャップ面白いでしょ?」って楽しめるでも良いと思うんですよね。

あなたは、あなたの絵を描いていい
私たちは、それぞれに違う絵を描いています。
力強い絵もあれば、淡くにじむ絵もある。
ときには、何を描けばいいのか分からず、手が止まることだってあるでしょう。
最初から立派なフレームが用意されていて、
「そこに合わせなきゃ」と窮屈に感じることもあれば、
逆にフレームなんて何もなくて、「どうしたらいいんだろう」と戸惑うこともある。
でも、それでいいんです。
どんな場所からでも、そこが“あなたのキャンバスの始まり”なのですから。
誰かと比べて落ち込むことがあっても、
絵が完成していないと不安になっても、
描いてきたそのすべてに、あなたらしさが宿っています。
どんな絵を描いてもいい。
どんな色を使ってもいい。
私たちは、私たちの好きな絵を描いて、
それを並べて飾るからこそ、世界はこんなに面白いんです。
同じ絵ばかりが並んでいたら……ちょっと退屈ですよね。
だから、どうか忘れないでください。
あなたは、あなたの絵を描いていい。
それこそが、誰にも真似できない、たったひとつの価値なのです。

心から応援しています。
I support you wholeheartedly.
#生きとし生けるものが幸せでありますように
#May all living things be happy!
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