一人暮らしの息子から「ネットビジネスに誘われたんだけど断らせてくれないんだ」というメールが届きました。
数年前のお話です。この子は癒着とは縁遠いんだろうと思っていた息子…
実は、離れていても癒着の影響がある…のお話です。
◆受け身なコミュニケーション
我が息子、コミュニケーションが苦手なタイプだと思って見ていました。自分から『仲間に入れて〜』が言えなくて、どちらかというと一人で過ごしていることが多いような子供に見えていました。
だから、つい、手出し口出ししてしまいがちな幼少期ではありました。
その息子が一人暮らしを始めた時、私が心に誓ったことがあります。
『もう、手出し口出しはしない』
荒れ狂う我が家で、彼はひたすら傍観することでバランスを取っている子供でした。
存在を消して、でも私と娘の動きを じっと見ていたように思います。
自分の意見をなくすことで、ただでさえいっぱいいっぱいの私(母親)の迷惑にならないようにしていたのではないかと思っているのです。
そう言う意味では
離れているように見えて母子癒着が起きていたと思います。
そんな我が息子をいつか私から離さなければ・・・と思っていたのです。
ですので、一人暮らしを始めるきっかけは兄弟喧嘩という、あまり良いものではなかったにしろ
自分の人生を歩いてくれることに対しては本当に喜ばしい事でした。
今まで親の意見を優先してきた息子にとって
一人で物事を決めて生活することについては、私としては心配ではありましたが
いつまでも心配している訳にもいかず、冒頭に書いたように
『手出し、口出しはせず、何か困ったことがった場合にのみ出ていこう』と思っていたのです。
そこに、「ネットビジネスに誘われて断れない」 という、いかにも息子らしい相談がやってきたのです。
息子らしい…というのは
人の意見優先することで生きて来た
相手に嫌われないように気を使ってきた
というようなことです。
癒着してきた人には多いと思うのですが、自分の意見をはっきりと示すことに、罪悪感と、怖さを感じて委縮して、嫌だと思うことに対しても 断ることがどうしても出来ないようなのです。
昔から、人に合わせてきた息子は、学生時代の同級生からセールスの電話がかかって来ていたようです。
自分から話しかけたり、誘ったりが苦手な息子は、誘ってもらうと嬉しくて約束の日時に待ち合わせをするのですが、たいてい 怪しげなビジネスの話や、何かの勧誘だったりしたようです。
「また考えとく」と言って今までは切り抜けてきたらしいのですが、今回は長時間にわたって話を聞かされて、その間にもう一人上司という人を呼んできて、話が続いたので何でもいいから《うん》と言ってその場を開放されたかった・・・という事だったらしく
『困ってる』という連絡だったのです。
公共機関にも相談にいったりして、私のできる限りの事をして、その一件は無かったことに出来たのですが
本人はまたまたショックを受けたようです。
お友達が欲しいと思う気持ちが、毎回毎回同じようなセールスに呼び出されていた息子ですが
今回で相当懲りたみたいでした。
◆キャッチセールスに騙されやすいタイプってあるの?
こういうように、キャッチセールスに引っかかりやすいタイプというものがあると思います。自信がなかったり、自信がありすぎたり、不安が強かったり…
その一つには、先にも書きましたが、親の言うことを良く聞く子供だったとか
怒られるのが怖くて自分の意見を言えない時代があったとか.良い子をしてきた…
という親に気にいられようとしてきた時代があったという人が、断れなくて、嫌な話も聞いてしまうようなのです。

相手が悲しい顔をすると自分も悲しくなり
相手が嬉しい顔をすると自分も嬉しいような気持になってしまう
自分の気持ちと、相手の気持ちの境目がなくなる癒着状態を経験した人も断ることが苦手かも知れません。
人の目がとっても気になって自由に振る舞えないというタイプの人の中には
癒着がココロの癖になっている事もあるでしょう。
相手が悲しむと、自分も悲しい。
このお話しを断ると、相手は悲しむはず…
あぁ、僕も悲しい気がする。
でも、このお話しは乗り気じゃないし断りたい。
お話しを受けたら僕が哀しい。
どっちも悲しい。
どうすりゃいいんだ!
助けてーー
みたいな事が自覚していない心の中で起きていたりしそうです。
◆人と自分との線引き
優しさ故に断れなかったとしても、自分を無くして従ったお話しは、後々被害者意識に変わっていき、相手を恨み、時には復讐のココロが生まれることもあるかもしれません。それは自分にとっても、相手にとっても
悲しい結果だと思うのですね。
いい人をやめても悪い人にはなりません。
いい人をやり続けるといつか悪い人となる可能性があります。
いい人をやめて、普通の人になってみると
嫌なものは嫌と言っても大丈夫だという事が見えて来るでしょう。
キャッチセールスや好みではないビジネスの話を持ちかけられた時も、目の前の人の感情に飲み込まれないためには
人と、自分の間の線引きに意識を集中するようにして、自分の感情が発しているYES、No,にココロを向けてあげましょうね。
自分の感情に寄り添える成熟さを持ちたいと思いますよね


