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言葉のキャッチボールから見えてくること

大切な人の言葉を、
打ち返さずに受け取るということ

私たちは、日々のやり取りの中で、
「言葉のキャッチボール」をしているんだと思うんです。

ピッチャーが思いを込めて投げる球。
それは、ただの言葉ではなくて、
「わかってほしい」という願いが込められたものです。

大切な人に届けたい。
ちゃんと受け取ってほしい。
そんな気持ちが乗ったボールなんですよね。

本来、同じチームであれば、
そのボールはしっかり受け止めるものです。

どんな球だったのか。
速さはどうだったのか。
重さはどうだったのか。
そこにどんな思いが乗っていたのか。

まずは、それを感じること。

それが「味方の受け取り方」なんじゃないかな、と思うんです。

でも私たちは、つい、相手の言葉に対してすぐに答えを出そうとしてしまったり、
「でもね」と、良かれと思って相手の気持ちを覆すようなことを言ってしまったりします。

それは、言い換えると、
投げられたボールを打ち返している状態なんですね。

野球で言えば、
ボールを打ち返すのは“敵チーム”の役割です。

同じチームの味方がやることではありません。

同じチームであるならば、
一度しっかり受け取る。

「ああ、こういうボールが来たんだな」
「こんな思いで投げてくれたんだな」

そうやって、球質を感じきってから、
はじめてこちらから返していく。

それが、本来のやり取りなんだと思うんです。

だけど私たちは、

どれだけうまく打ち返せるか、
どれだけ正しいことを言えるか、
どれだけ役に立てるか、

そちらのほうに意識が向いてしまいがちです。

高く遠く飛ばして、
「すごいね」と言われることに、
無意識に価値を置いてしまう。

でも、そのとき、投げた側はどう感じているでしょうか。

本当は、打ち返してほしかったわけではないんですよね。

ただ、受け取ってほしかった。
わかってほしかった。

それだけだったのに、

見事に打ち返されてしまうと、
どこかで、ぽつんと取り残されたような、
そんな悲しさが残ってしまうことがあります。

野球というゲームだからこそ、
打ち返すことには意味があります。

でも、あなたの大切な人が、
あなたにわかってもらいたくて投げたボールは、
打ち返さずに、味方として受け取ることができるんですよね。

キャッチャーとして、
そのまま受け止める。

そんな関わり方を、
パートナーシップの中でも、親子関係の中でも、
少し意識してみると、 やり取りの質はずいぶん変わってくるのかもしれません。

大切な人の言葉を、
どれだけ見事に打ち返すかではなく、
どれだけ丁寧に受け取れるか。
そこに、味方としての愛情が表れるのだと思います。







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