◆二つの丸いのぞき穴
真っ暗な世界に空いた二つの穴。私はこの穴から見えるものが真実だとおもっています。

二つも穴が開いているのだから、世界のすべてを見わたしているのだと信じて疑いませんでした。
これは私の目に違いない。
ある日のこと、二つの穴にそれぞれに人物が映り込んできました。

これを見て、私は即座にこう思いました。

自分の中にある「世界はこういうものなのよ」をこの二人のシーンに映し出していたわけです。

これだけの情報では、この黒い部分に何があって、何が起きているのかはほとんどわかりません。
それにもかかわらず、自分の世界観のとおりに物語を作って、「やっぱりそうなのよ」というエンディングに持っていこうとしていました。
ではなぜこんなにも視野が狭いのでしょう?
それは、自分を補強するための着ぐるみを着て生きていたからなのです。

私の場合は、《可哀想な人》だったでしょうか。
これを着ていれば結構守られる、攻撃されなくても済むという事が続いたので、もう脱げなくなっていました。
そうなんです。
この着ぐるみは自覚がなくなって、これが自分だと思い込んでしまっていました。

私たちは時に、自分を守るために「着ぐるみ」を着て生きています。
これは心理学的に言うと、防衛機制の一種であり、自己防衛の手段として使われます。
この「着ぐるみ」は、自分を守り、他者との関わりをスムーズにするために作り出された役割や仮面のことです。
なぜ「着ぐるみ」を着るのか?
受容欲求
人は誰しも他者から受け入れられたいと願います。
そのままの自分では受け入れてもらえないと思う時、「自分を補強する着ぐるみ」を着ることで他者からの評価を高めようとします。
自己防衛
批判や攻撃から身を守るために着ぐるみを着ることがあります。
例えば、「可哀想な人」という着ぐるみを着ることで、同情や助けを引き出し、攻撃されるリスクを減らそうとするのです。
社会的役割
社会や環境が期待する役割を演じることで、社会的に適応しやすくなります。
例えば、職場で「できる人」の着ぐるみを着ることで、信頼や評価を得ることができます。
着ぐるみを着ることの影響
着ぐるみを着ることは一時的には有効かもしれませんが、長期的にはあまり良くない影響が起こりがちです。視野の狭さ
着ぐるみを着ていると、観念や思い込み、「きっと○○なはず」という思考に縛られがちです。
例えば、「自分は弱いから守られるべきだ」という着ぐるみを着ていると、他人の意図や行動をそのフィルターを通して解釈しがちで、新しい視点や情報を受け入れるのが難しくなります。
自己認識の歪み
長期間着ぐるみを着ていると、それが自分だと思い込んでしまうことがあります。
これは自己認識を歪め、本当の自分を見失う原因となります。
気づきと成長のために
本当の自分を受け入れることは簡単ではありませんが、それができることで視野が広がり、より豊かな人間関係を築くことができるとおもうんですね。私たちは、 自分の弱さや欠点も含めて受け入れることで、真の自己成長が可能となります。
私たち一人ひとりが、自分の着ぐるみを見つめ直し、脱いでいこう、自分らしさで生きようという勇気を持つことが必要です。
ゆっくり時間をかけてでも良いので、身にまとった自分ではないものを脱いでいこうじゃないですか。
あなたが本当の自分ではだめだと思って身に付けて、脱げなくなってしまっている着ぐるみは、いつどこで、何のために身に付けたものでしょうか?
まずは、そこに気が付くということが、一番難しいけれど一番大切なことかもしれませんね。